SUSTAINABILITY

サステナブルな印刷を当たり前の世界に

印刷は、長い歴史の中で進化しながら、人々の暮らしに彩りを添えてきました。世の中は豊かで便利になりましたが、その一方で、あらゆる経済活動が環境に及ぼす影響も浮き彫りになりました。特に、大量生産・大量消費・大量廃棄型の経済システムによる代償は大きく、私たちは高度経済成長から続いたこの考えをそろそろ改めなければなりません。

goofは、印刷に関わるビジネスを担う一社として、「サステナブルな印刷を当たり前の世界にすること」を社会的責任として捉えています。既成や慣習にとらわれず、社会の無理・無駄を解消し、持続可能な未来を支える印刷活用を目指して積極的に取り組んでいます。

その一環として、goofはサステナブルな印刷ソリューション「GEMiNX(ジェミナス)」を開発しました。GEMiNX(ジェミナス)は、ソフトウェアとテクノロジーを駆使して、印刷発注者とプリンティングパートナーをつなぎ、印刷データの最適化から生産工場の振り分け・発注まで、印刷に関わる全てのプロセスを最適化します。また、プリンティングパートナーのネットワークを構築し、エコシステムを形成することで、エンドユーザーにより近い場所での生産が可能となり、輸送上の温室効果ガス(GHG)排出量の削減に貢献します。これにより、環境への負荷を軽減しながら、効率的かつ持続可能なプリンティングを実現したのです。

温室効果ガス(GHG)排出量の可視化と削減

サプライチェーンにおける温室効果ガス(GHG)排出量の算出には、Scope1、Scope2、Scope3という分類があります。Scope1は自社が直接排出するGHG、Scope2は他社から供給された電気や熱・蒸気の使用に伴い間接的に排出するGHG、最も測定が困難なのがScope3のサプライチェーン上で排出するGHGです。製品の原材料仕入れや販売後に排出されるGHGを減らすことは、企業がよりサステナブルなビジネスモデルを構築するために不可欠な要素です。多くの印刷に関わるScope3は、企業が環境に配慮し、サプライチェーンや製品ライフサイクルに対する責任を果たしていることを示す重要な指標にもなります。goofはサステナブルな印刷プラットフォームを提供することで、お客様のSDGs/ESG経営を支援します。

なぜgoofのソリューションはサステナブルなの?

次世代プリンティングソリューション

Print of Things/GEMiNX(ジェミナス)をはじめとするgoofのプリンティングソリューションを使用することで、さまざまな「最適化」を実現できます。最適化は、エネルギー消費量の削減、GHG排出量の削減、生産の効率化、コスト削減、ターンアラウンドタイム(TAT)の短縮など、多くの持続可能性に寄与します。

シェアリングネットワーク

goofは環境に優しいデジタル印刷機を持つ複数の印刷会社と提携し、全国および海外に印刷パートナーのネットワークを保有しています。もちろん、提携時は、各工場が環境配慮を徹底していることも考慮しています。今後は、地方の中小企業とより一層協力体制を組むことで、印刷会社の雇用促進、地方創生にもつなげていきます。

サステナビリティの活動は誰かがやればいいものではなく、誰もがやらねばならないこと。そして、これからの時代は、環境価値の高い製品やサービスを利用することが、新たな事業機会につながる可能性を秘めています。サステナブルな印刷を選択することは、ほんの小さな一歩かもしれません。ですが、いずれその影響は社会を変える大きな力になるはずです。踏み出す一歩は小さくても、一歩ずつ前に進むことが未来を変える力になる。サステナブルな印刷を当たり前の世界にするために、goofはそう信じて挑戦を続けます。

  • 量の最適化

    • 7 エネルギーをみんなにそしてクリーンに
    • 12 つくる責任つかう責任
    • 13 気候変動に具体的な対策を
    • 15 陸の豊かさも守ろう

    大量のダイレクトメールを一斉配信しても一向に成果が上がらない、そんな経験はありませんか?顧客行動や嗜好に基づいてマーケティングデータを活用すれば、有効なターゲットはその何分の1かに絞れるはず。印刷物を本当に必要としている(効果を見込める)人のみに送ることで、紙や材料などの資源の削減、生産時および輸送時に排出されるGHGの削減につながります。また、タイムリーに無駄なく印刷して配送することで、印刷物の「在庫」を持つ必要がありません。倉庫スペースの節約や廃棄にかかる環境負荷の低減にもつながり、節約できたコストは他の施策に使える予算となります。

  • 距離の最適化

    • 7 エネルギーをみんなにそしてクリーンに
    • 12 つくる責任つかう責任
    • 13 気候変動に具体的な対策を

    プリンティングプラットフォームであるGEMiNX(ジェミナス)が実現する「適地生産」は、印刷物をお届けするお客様により近い場所で印刷し、直接配送することで輸送距離を削減できます。その結果、輸送時の燃料やGHG排出量の削減に大きく貢献しています。

  • 時間の最適化

    • 7 エネルギーをみんなにそしてクリーンに
    • 9 産業と技術革新の基盤をつくろう

    Print of Things/GEMiNX(ジェミナス)は、予め登録されたデザインテンプレートやシナリオの使用、印刷ファイルの自動生成、生産拠点の自動ルーティングなどにより、最短で翌日に印刷物を配送できます。持続可能な消費モデルであるas-a-service型のため、都度の見積は不要で、制作~印刷完了までの時間が大幅に短縮されます。

  • 生産の最適化

    • 7 エネルギーをみんなにそしてクリーンに
    • 12 つくる責任つかう責任
    • 13 気候変動に具体的な対策を

    印刷工場の印刷機が効率的に稼働することは、GHG排出量の削減につながります。goofのプリンティングソリューションは、複数の印刷ジョブを、用紙、色数、納品エリア、納期などの種類ごとにグルーピングすることで、より効率的な印刷機の稼働をサポートします。

goofは、PrintReleaf社と提携し、「自動バイオ(植林)オフセットサービス」をGEMiNX(ジェミナス)と連携させることで、お客様自身がサステナビリティの施策に取り組めるソリューションを提供しています。本サービスは、製造した印刷物と関連する紙の消費量に基づいて自動的に植林をするサービスです。印刷業および林業の専門家と共に基準・方法論・技術プラットフォームを開発し、企業が使用した紙の消費量を植林でオフセット(相殺)し、森林再生をサポートできるようにしました。GEMiNX(ジェミナス)を通してプリント発注されたものは、バイオオフセットが可能です。

用語説明

  • SDGs

    Sustainable Development Goalsの略。2030年までに達成すべき国連の17の目標で、貧困撲滅や地球環境保護などの持続可能な開発を促進するもの。

  • ESG経営

    環境(Environmental)、社会(Social)、ガバナンス(Governance)の3つの要素を考慮して持続可能な発展を目指す経営手法。

  • GHG

    Green House Gasesの略で、CO2(二酸化炭素)を始めとする温室効果ガスで、メタン、一酸化二窒素、フロンガスなどを含む。大気中の温室効果ガスが増えると、地球温暖化につながることから排出量を削減することが必要とされている。

  • Scope1、Scope2、Scope3

    サプライチェーン排出量を把握するためには、サプライチェーンの各段階における事業者の排出量データを収集し、積み上げていく必要があります。この時、まずは企業活動の中心に自社を据えて、購入した製品やサービスに関する活動を上流、販売した製品やサービスに関する活動を下流に区分して考えます。 環境省・経済産業省の基本ガイドラインでは、GHGプロトコルの基準に基づき、自社における燃料の燃焼や工業プロセスによる温室効果ガスの直接排出をScope1、自社以外から供給された電力、熱、蒸気の使用に伴う間接排出をScope2とし、サプライチェーンにおける上流・下流における間接排出(Scope2以外)をScope3と定義しています。

  • GHGプロトコル

    1998年に世界環境経済人協議会(WBCSD)と世界資源研究所(WRI)によって共同設立された組織。GHGプロトコルが発行したScope3基準は温室効果ガス排出量を算定・報告する際の国際的な基準になっています。

  • 脱炭素

    脱炭素(だつたんそ)は、気候変動問題の被害を最小限に食い止めるため、温室効果ガスの大気への排出量を実質ゼロにすること。