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元記事発行日: 2024年08月20日、 最終更新日: 2024年09月12日

#3-① 持続可能な印刷 〜EU規制とマイグレーション〜


こんにちは、goofマーケティング編集部のMr.Kです!!

さて、
今回記事でご紹介したいのが、あまり印刷業界で聞きなれない「マイグレーション」についてです!!
ちょっと長くなるので2回に分けてお届けします💨

早速チェックしていきましょう〜!!

目次





マイグレーション(移行)とは?



「マイグレーション??」と頭に疑問符が浮かんでいる方も少ないと思います。
業界によって意味合いが少し違ってきますが、簡単に説明するとAからBへ移行することを表します。


例えば、、、

・IT用語としてのマイグレーション

 IT用語としてのマイグレーションでは、システムやデータなどを新しい環境へ移行することを表しま
 す🧑‍🎓

 古いiPhoneから新しく買ったiPhoneにデータを移行する時も同じですね^^


・印刷用語としてのマイグレーション

 印刷されたインク皮膜から発生する油分の蒸気が、積み上げてある紙の裏面の白紙部が表面の絵柄に
 したがって黄変する現象。
 インク乾燥不良による裏移りとはまた違う現象のことですね🤔



印刷!!食品!!マイグレーション!!!



このマイグレーションという現象、、、
実は印刷業界と密接に関連性のある食品業界でものすごく重要なんです!!

食品業界では、包装材(食品パッケージなど)から食品への物質移動することを指します☝️
これは、パッケージの材質や印刷物が食品に影響を及ぼす可能性があり、特に長期保存や高温状態に置かれた場合に起こり得る現象です。

具体的には、パッケージの成分が食品に吸収されることや、逆に食品の成分がパッケージに吸収されてしまい、食品の品質や有害性が変わる可能性があるため、食品衛生の観点からこの問題は一部を無視できないという事実、、、😭

食品マイグレーションは、製品の安全性を確保するための鍵となる要素であり、消費者の健康を守るためにも注意が必要な問題なのです😤!!


あなたが知らぬ間に口にしているもの



例を挙げてみましょう。
ハンバーガーの包み紙や、ホットコーヒーに使用される紙コップ、誰しもが一度は口にしたことがあるでしょう。
私はもうめちゃくちゃ大好物です🍔☕️笑


実はほとんどの人が、自身の思いもよらない間に「食品接触材料」と接触しているということなんです。これは重要な問題であり、なぜならあなたにとって、この素材は目に見えない脅威であるからです😱


〈食品接触材料〉

これは、
食品を包装したり,保存したり、運搬したりするために使用される材料や製品のことを指します。

つまり、私たちの飲食物が接触許可されている材料/製品を指す言葉なのです。

数十年前、牛乳はガラスボトルに、肉は紙に包まれていました。しかし、私たち人類が商業化、大量生産、そしてコスト削減の道を探求する中で、食品接触材料(プラスチック材料)が主要な役割を演じるようになりました🤨

ここで注意が必要なのは、プラスチック材料が私たちが摂取する食品に影響を及ぼさないわけではないということです。



EUの食品接触材に関する規制



欧州連合(EU)が取り組んでいる食品接触材料(プラスチック材料)の規制について解説いたします。

EUは食品安全を非常に重視しており、これらの材料に対しては厳しい基準を設けています。

特に、移行限界(ML = Migration Limits)には力を入れております。これは添加物が食品中に移行するのを防ぐための基準です。
プラスチック製造業者は、これらの基準を遵守するため、マイグレーションテストの合格に向けて、日々研究と実験を重ねております🥺


合法性の証明を得るためには、このテストが重要となんですね🤔

しかし、業界からのフィードバックは様々です。

新しい安全性の基準が発表される都度、驚きと早期適応の必要性に直面しています。
この厳しさにも柔軟に対応し、常に準備を整えている業界関係者も存在しますが、日本は特に規制が敷かれてかれら動く企業ばかりです🤔

このようなEU規制などを早期にキャッチアップし
"規制が引かれる前に、未来を見据えた準備"が必要だと感じます。

これぞまさに「持続可能な印刷」なのです😤


EU規制2023/2006



この、食品マイグレーションや食品接触材規制などは、EU規制2023/2006においてしっかりとした基準があるんです☝️

EU規制2023/2006とは、食品と接触する材料の製造と安全性を確保し、持続可能な製造プロセスを促進するための重要な規制です。

(出典:https://eur-lex.europa.eu/legal-content/EN/TXT/?uri=CELEX:32006R2023)


ここで言う「持続可能な製造プロセス」とはGMP規制のことですが、簡単に説明すると製造業において製品の品質と安全性を確保するための基準って覚えておいてください^^

この規制については次回の記事で詳しくご紹介いたします✨

EU規制2023/2006に関する主なポイントとして、実は印刷インクに関するルールがあります👀

それは、非食品接触側に適用される印刷インク(容器に貼られるラベルや直接印刷されるインク)について、GMP規制では特に、物質が食品に移行しないようにすることを確保します🔥

どういうことか、
これは保存容器や運搬容器、食品に非接触する部分(印刷ラベルなど)からでも、食品に物質が移行しちゃうってことなんですよ🫢

かといって明日からハンバーガーやコーヒーを飲んだら危険ですよ!!
なんてことをお伝えしたいわけではないんです。

我々が口にする食品以外(プラスチック容器や印刷インク)についてももっと詳しく知る必要があるということです。まずはこれらをもっと知って、どのように持続可能にしていかなければならないのかを考えていきましょう^^



 

最後に(つづく)


EUの規制を正確に理解することは非常に複雑ですが、その目的は我々の安全かつクリーンな食生活を確保するために非常に重要です👀✨

次のブログで、そのマイグレーション(移行)の種類やその他の規制について詳しくご紹介していきます!!

それではまた次回〜