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元記事発行日: 2024年08月05日、 最終更新日: 2024年08月05日

#16 Jクレジットを簡単説明!!!

皆さん、こんにちは!

私は最近、Jクレジット制度ホームページに掲載されている資料でJクレジットについて学びました!

今回は、Jクレジットの概要・活用法・メリット・デメリットを含め簡単に説明していきます!!!


よろしくお願いします(^O^)/




Jクレジット制度とは?

Jクレジット制度とは、省エネ・再エネ設備の導入や森林管理等による温室効果ガスの排出削減・吸収量をクレジットとして認証する制度です。
経済産業省・環境省・農林水産省が運営を行っており、日本国が認証しています。


この制度の目的は、クレジット活用により国内での資金循環を促し、環境・経済の両立をする事です!!2023年9月5日時点では、登録プロジェクト数は1,022件に達し、1tあたり3,000円台でクレジットが取引されるようになりました!!そして、905万t以上のCO₂が削減されています!

取引価格に関しては、初期の取引価格の 6倍 になっており、クレジットによる資金循環が日本でも上手く回り始めています🔥



Jクレジットの考え方


Jクレジットはベースライン方式でクレジットを発行しています!!!

ベースライン方式とは、プロジェクト実施後の排出量と仮にプロジェクトを行わなかった場合の想定排出量の”差”をクレジットとして認証する事です。

ここで大切なのが、プロジェクト前に計測した排出量とは異なり、想定量である点です!!! 

(ベースライン方式に関しては以前から学んでいましたが、プロジェクト前に計測した排出量と比較するものだと思っていました🤯💦)

例えば、新しい印刷機で1,000枚印刷したときのCO₂排出量:40KG だった場合、古い印刷機で1,000枚印刷したときの排出量:?KG を 想定 します。

この想定量がベースラインとなります!!!!

これにより、製造量が増えたとしてもクレジットを取得する事が可能になるわけです!



Jクレジットの創り方


Jクレジットは大企業・中小企業・地方自治体・地域コミュニティ等さまざまな人が創出者になれます💡✨

創出手順はコチラ⇓⇓

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手順を見て分かる通り、結構大変ですよね💦クレジット創出までに、4回も審議されます、、、

信用が大切なのも分かりますが、あまりにも大変そうでやる前からうぅ、、、(ーー゛)ってなりました(笑)

特に、「CO₂排出削減の計画を立てる」では9つのプロジェクト要件を満たしているか、適用できる方法論があるかを確認してプロジェクトの計画を立てなければいけません!!!

現在、69の方法論が認められていますが、方法論にもそれぞれ条件が付いているので、創出方法は限定的であると感じます😖

方法論とは
温室効果ガスを削減する技術や方法ごとに排出削減算定方法やモニタリング方法等を規定したものです。(2023年3月時点で69の方法論を承認)

ちなみに、行いたい方法論が無かった場合には、新規方法論策定を行うことも可能です✨
詳しい方法は、Jクレジット制度のホームページに掲載されています!
https://japancredit.go.jp/data/



Jクレジットの活用法

Jクレジットの活用法としては主に以下の4点が挙げられます!

①国内の法制度への報告
②海外イニシアティブへの報告
③カーボンオフセット
④クレジットを他社に販売

①②に関して、
温対法・省エネ法の日本の法制度や、海外の認証機関であるCDP・SBT・RE100等にも報告する事が出来ます!!ただ、報告可能内容は再エネ発電由来のJクレジットのみと限定されてしまっているのが現状です。(CDP・SBT・RE100)

そして、現在活発化してきた活用法が③のカーボンオフセットです。

カーボンオフセットとは、創出したクレジットを活用して、自社のCO₂排出量を相殺することです。

初期は、温対法等の報告のために活用されることが多かったですが、現在ではカーボンオフセットを目的に活用されることが多くなっています!!!

またそれを受けて、④のクレジットを他社に販売する動きも活発化し始めています!
大企業・中小企業・地方自治体・地域コミュニティなど、様々な人が“相対取引” もしくは “入札販売”で購入する事が出来ます。

【相対取引】

相対取引では、売りたい方と買いたい方の両者間でクレジットの購入量と価格の契約を結びます。

また、仲介業者に入ってもらい、取引する事も可能です(転売)

実際に、Jクレジットではないですが、伊藤忠は欧州の企業と業務提携を行い、クレジットを仲介しています!


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さらに、Jクレジット制度のホームページを利用して相対取引を行う事が可能です。


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                                                                                Jクレジット売り出しクレジット一覧



【入札販売】

Jクレジット制度ホームページの売り出しクレジット一覧にて掲載されて6か月以上取引が成立していない場合、希望者は入札販売を行う事が出来ます。クレジットの販売量と価格は ”落札” によって確定します。



Jクレジットのメリット


ここからはJクレジットを創出するメリット・購入するメリットに関してまとめています✨

【創出者のメリット】

①ランニングコストの低減
②地球温暖化対策に関するPR効果
③クレジット売却益
④新たなネットワーク構築
⑤社内の意識改革・社内教育

クレジットを創るメリットとして上記の5つがよく挙げられています。

②の地球温暖化対策に関するPR効果に関しては、Jクレジット創出のためのGHG削減事業の資金調達が
サステナブルファイナンスグリーンファイナンス などからできるようなっているため、金融面においても優位性を得られる可能性が高くなっています!!!

また、③のクレジット売却益に関しても、前回のブログでもお伝えしたように、海外ではクレジットの需要がさらに高く、取引価格も高いため、クレジット利益がかなりの額になっています!!

日本における現時点の価格でどれほど利益を得られるのかはまだあまり事例が出ていないので分かりませんが、日本でもクレジットの需要がさらに伸び、価格も上がっていくと予想されているので、将来的には大きなメリットになると思います✨

ただ、⑤の社内意識改革・社内教育に関しては、Jクレジットを行うだけでは難しい!?と思っています🤔 そのクレジットを使ってどのように社員に伝えていくかという点が大切だと思います!だって、プロジェクトに関わる人は実際に会社の一部の人ですし、関わっていない人は数字を見せられても、へえ~そうなんだ~くらいにしか思わないと思うからです😦💦


【購買者のメリット】

①環境貢献企業としてのPR効果
②企業評価の向上
③製品・サービスの差別化
④ビジネス機会の獲得・ネットワーク構築

③の製品・サービスの差別化は、製品・サービスにかかるCO2排出量をオフセットする事で、差別化・ブランディングに利用できるという事を指しています。ただ、これに関しても企業へのブランディングとしてのメリットは大きいと感じていますが、
消費者に対して、“サステナビリティ差別化” をしたことによって効果的な結果を得られるかは正直疑問です🤔🤔🤔

サステナブルだから買おう~♪ まで日本はなっていません。
私の世代はいわゆる “Z世代” でネットの情報ではサステナビリティに関心が高いとされていますが、日本国内では まだまだ と感じています。

私の友人・知人に関心のある人が全くいないからです(笑)

そのため、消費者行動変容を促すという点でメリットがあるのかなと思います。


Jクレジットのデメリット


手間時間がかかる!!!! これにつきます!!!!


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クレジット創出されるまでの手間が資料見ているだけでも、結構大変そうです、、、💦


実際に、Jクレジットを創出するのに、プロジェクト登録で、3~6か月・クレジット認証で、1~2年

で、最短でも1年以上かかってしまいます(゚Д゚;)💦

また、方法論も新規で作ろうとすると、新規方法論策定にさらに1年の時間を要してしまいます😱

これらの手間と時間のデメリットに関しては、中小企業にとってハードルの高い施策であると感じたと共に、2030年までの削減目標を達成することにおいて、非常に大きな課題であると感じました、、、。

この課題に地球温暖化の加速が追い打ちをかけ、さらなるクレジットの創出が早急に求められています、、、。


2030年までに間に合うのか!?1.5度に抑えられるのか!?

サステナビリティへの重要度を理解している企業が増えた今、信頼と時間のバランスをいかに取れるかが今後の重要な点であると思います🔥🔥🔥