3月末なのに、目黒川の桜は全く咲いていません、、、😭
異常気象のせいで体内時計が狂ってしまったんでしょうか、、、
もうそろそろ咲いてください~🌸
ということで?(笑)
今回は、ボランタリークレジットについて書いていきます😎✨
また、ボランタリークレジットの動向に関しては、ボランタリーカーボンクレジット情報開示検討 WG 最終報告書から勉強させていただきました!
よろしくお願いします(^O^)/
前回のブログではJクレジットに関してお話しました!
(⇓Jクレジットってなんだっけ??という方はこちら⇓)
このJクレジットは国主導で行われている制度なんですが、何より時間と手間がかかりすぎて、地球の変化に間に合うの!?ってところが課題でした!
実際に、クレジット市場拡大を目的としたタスクフォースである TSVSM はネットゼロ社会実現のためには、「現在のクレジット市場を15倍以上にする必要がある」と述べています(゚Д゚;)💦
こんなの国だけの制度じゃ絶対間に合わない、、、、
そこで注目されているのが、“ボランタリークレジット” と呼ばれる制度です!!!
ボランタリークレジットとは、民間セクター・NGO等が主導して実施するカーボンクレジットの事です。企業の自主的なクレジット活用が前提で開始されており、温室効果ガス排出削減以外の副次的な効果(生物多様性保全・雇用創出など)にも焦点が当たっています。
省エネや再エネ等、自社の企業努力のみで排出量を全て削減する事は極めて難しいです。。
そこで、
削減努力はしたけど、どうしてもこの量の排出量は出てしまう、、、😣
という 残余排出量 に関して は、クレジットを活用することによって相殺する方法が現時点で目標達成に向けた有効な方法であると考えられています!!
そして、クレジットの中でも政策的な制約が無く、使いがっての良いボランタリークレジットの活用に今注目が集まっているのです💡
以下四つはボランタリークレジットで主要な機関です!!!
参考程度に書いておきます✎
(参考:https://wajo-holdings.jp/media/6749)①VCS:ボランタリークレジット市場1位の機関
民間企業が参加している団体により、ボランタリークレジットの
認証を目的として2005年に設立。
現在は Verra が開発・管理を行う。
②GS:環境NGOが2003年に設立
プロジェクトが本来の環境保全にまつわる利益を生み出すために設
立。プロジェクトの質を保証。
③CAR:カリフォルニア州にて作成された気候変動に対処するための排出量
の公開報告のレジストリ。
カーボンオフセットプロジェクトの品質を高める基準を確立し、質
の高いクレジットを発行。世界の炭素市場でも信頼性は高い。
④ACR:1996年にNPO法人のWinrock Internationalが設立した、世界で初め
ての民間GHG排出量の登録機関。登録簿の管理運営・方法論の承
認・プロジェクト検証を行う。
上記で、ボランタリークレジットは民間主体で行うため、利便性が高いという理由から注目を集めているとお伝えしましたが、、、。
私は、これを初めて見た時、「え、カーボンクレジットって民間が出して良いものなの!?」
とびっくりしました(;・∀・)
だってそんなことしたら、カーボンクレジット作り放題じゃね?って(笑)
実際にボランタリークレジットには “信頼性” における課題点が多いみたいです。
例えば、
①どの種類のクレジットが特に信頼できるクレジットか分かりにくい
②取引量や価格が不透明で閉鎖的
のような課題が挙げられます。
①では、様々な団体が主導し運営を行っており、クレジットの種類や方法論が多いため、どのクレジットを選択するべきなのかの判断が難しいです。独自で作られた品質評価となっているため、創出されたクレジットの信頼性を見極める事は購買側視点ではできません、、、。
②では、相対取引が中心となるため、取引価格や取引量が不透明です。実際よりも過剰にクレジットが発行されていたり、実態のないプロジェクトが行われている可能性もあります、、、。
ボランタリークレジットの活用は、取り組みの一つとして注目され、創出量・活用量ともに拡大傾向にあります。しかし、それと共に、ボランタリークレジットがグリーンウォッシュであるという批判・疑念も広がっています🤨
以下のような批判が寄せられています、、、
①本来行われるべき企業排出量削減への努力が動機付けられない
②化石燃料による排出量が永続的でなく定量化が難しい森林等の炭素吸収原によって相殺されているこ
と
③カーボンニュートラルの主張を検証する手段のないまま消費者に提示され、消費者の購買行動に繋が
っている
確かに、削減努力をした上でカーボンクレジットを使っているのか?
なんて他者からみて分からないですよね。
そうなると、お金を払った者勝ちみたいに、カーボンオフセットを免罪符のように使い回す人が出てきて、結局、リニア型経済から脱出できなくなりますよね、、、🤨
また、③においてはアップルの新商品が消費者から強い批判を浴びていたのが記憶に新しいです😱
上記で、ボランタリークレジットにまつわる批判を取り上げましたが、その中でも特に、自然由来のクレジットに対する批判が大きいです。
その理由として、自然由来クレジットのプロジェクトが排出量削減に貢献していない!?という疑念が出てきたからです(;゚Д゚)
イギリスのガーディアン紙は、90パーセント以上の自然由来・回避系カーボンクレジット(REDD+)が気候変動対策に関与していないとの記事を発表しているそうです😨
さらに、イギリスのケンブリッジ大らが18の森林保全事業を調査したところ、実際に排出削減効果があったのは発行されたクレジットのうち6%にすぎなかったとの報告もあります Σ(゚Д゚)💦
それを受けて、自然由来のボランタリークレジットは使いにくくなり、取引額も下落しています。
(参考:脱炭素の「補助輪」空回り 排出権9割安、削減効果に疑義)
これに対して Verra などが反論を行っていますが、どちらが正しいのかは判断しかねる状況です、、、。そのほかにも、クレジットの種類や供給面での議論が多数なされており、ボランタリークレジットの推進が困難になってきてしまっています。
このような状況を経て、世界の企業はどのようにESG経営を推し進めているのでしょうか???
多くの企業は自社で明確なガイドラインを設定し、それに基づいてカーボンクレジットの購入を行っています✨
Microsoft:
2030年カーボンネガティブを目指し、2022年には自社バリューチェーン内の排出量削減と140万単位の除去カーボンクレジットの購入を実施。
自社が購入する除去カーボンクレジットに対して基準を公開。
Shell・Gogleも同様に行っている。
(参考:ボランタリーカーボンクレジット情報開示検討 WG 最終報告書)
ただし、これらの企業は、自主的なカーボンマーケットを長期的な脱炭素化を補完するツールと見なしています。
ボランタリークレジットは、未だ課題も多く、不確実性が非常に高いのが現状です。
利便性の高さをメリットとして挙げられているボランタリークレジットですが、このような状況下だとこのメリットも無くなってしまっているようにも感じます、、、(;・∀・)
ただ、
そのような中でも、Microsoft 等のように、自社の考え・方針をまとめた上でボランタリークレジットの活用し、 温室効果ガス排出削減に貢献や企業価値・競争力の向上に繋げている企業もあります。
私はこれを聞いたとき、ある意味、批判されたとしても「この考えの下私たちは取り組んでいるんです!」といえる姿勢の方がかっこいいなと思いました。
もちろんその考えは何かの根拠に基づいているべきですが、“事実”というものは時が経つにつれて変わっていくことが多いです。
特に医療では、
「最新の研究で○○が事実だとされてきていたが、実際は△△だったということが判明した!」
なんてこと、テレビでよく聞きます(笑)
だから、
・課題が残っているから削減に取り組まない
・課題が解決されるまでクレジットを使用しない
・何が正解か分からない
などのように、傍観者として課題が解決されるのを待つのではなく、課題と向き合ったうえで、今できる事を吟味し、信念を持って“まずやってみる” 姿勢も大切だと思います🔥🔥🔥
ボランタリークレジットの最新動向等まだまだ知りたい方は
ぜひ一度、こちらを読んでみてください!✨
⇓⇓⇓
ボランタリーカーボンクレジット情報開示検討 WG 最終報告書